修復暦の有無

事故などを起こして修理をした経歴のある中古車を、一般的に事故車と呼びます。しかし、そもそも事故車と言っても、難しいところです。なぜなら事故車かどうかは当然ですが、外観からはまったく見分けがつかないからです。しかも、査定の経験が薄い人だと修復暦を見落としてしまうことが珍しくないのです。ではどうなれば事故車となるかというと、人間を使ってたとえてみましょう。

人間でいう打撲、捻挫などの怪我は、クルマで言う事故車には該当しません。人間でいう骨折をすると事故車というわけです。骨とは人間の体の幹であり、文字通り骨格になります。クルマでこれにたるのは、フレームです。事故を起こして、フレームに損傷が達してはじめて事故車になるというわけです。このフレームと呼ばれる部分は交換不可能です。ではどうやって元も戻すかというと、押されて曲がったフレームは引っ張って戻すという仕組みです。

このときひとつ問題が浮上します。誰でも経験があると思いますが、まっすぐな針金を180度折り曲げるとします。それを元のまっすぐな状態に戻してみると、まっすぐにはならないでしょう。折れ曲がったところは折れ目が付いたままなのです。フレームもこのように完全には元に戻すことが難しく、大きな事故をすればハンドルが片方に取られたり、隙間から水が漏ってきたりします。人間と同じで骨にまで達するような怪我をすれば、多かれ少なかれ何らかの後遺症がしばらくは残りますが、クルマも後遺症が残るのです。逆に言えば、フレームに達していない傷、凹みがいくつあろうとも事故車とは呼びません。もちろん傷、凹みの分だけ査定はマイナスとなります。

一般の方ではその判断は難しいのですが、追突されたり、何か硬いものにぶつかったりして、修理代が20万ほどかかった場合は事故車になる可能性が高いと思っていいでしょう。この場合、事故車でない物と比べ小さい中古車では10万から、大きいクルマでは30万円程の減額になる場合があるので、注意しましょう。